バイク事情

13-6-1-1 交通事情が悪いネパールでバイクに乗っていると、びっくりするような事に出会う。

まず、道路が舗装されていないところも多いので、滑るし、砂埃の為に視界が悪い。道の真ん中に大きな穴が空いている事もしばしば。親切な人がその穴に木の枝を差しておいて、穴に気づくようにしてくれていたりする。しかし、木の枝がない事もあるので、前を良く見て走らないといけない。

もちろん電力不足のため街灯なんてないので、夜、走る時にはバイクのライトが届かないところに何があるのかヒヤヒヤしながら走る事になる。

しかし、道の事情よりも人のほうが怖い。バイクで道を走っていると、こちらを見ていない人だらけ。信号もないので、譲り合いの精神で物事が動いているのかと思いきや、一ミリでも先に入ったほうが優先といった精神で物事が動いている。それで、バイク同士、バイクと車同士接触することも多いが、日本のように、保証問題になる事はない。こすっても大抵走り去って行ってしまう。傷ついたぐらいで誰も気にしないようだ。この辺はとても寛容だと思う。

こちらでは事故が多くて危ないような気がするが、道路事情が悪いのであまりスピードを出さない(出せない)為か、実際のところ信号などないのに事故などは少ないような気がする。日本のように道が良いとついついスピードを出してしまいがちになるが、こちらでは、40キロも出せばかなり、スピードを出している気になる。ときどき横を走る自転車のおじさんが私のバイクに張り合ってくるが、さほど変わらない速度でバイクで街を走っている。